しろくまさんの日常

フラメンコギタリスト 北村海人のブログ

質のいいパルマと質のいいコンパスについて

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乾燥する時期になって来ました。

うがい大切。

 

子供の頃からこのカバ君たちが何となく大好きでした。

【画像は題名とは関係ありません】

 

 

さて、最近はパルマに力を注いでいるぼくですが、今までパルマについて怠っていた面がありまして、これを機にパルマを習ってみようと思い最近はパルマ練習に励んでます。パルマって、手を叩く事を言うんですが、どうやらパルマって手を叩くだけではないらしい。

 

質のいいパルマと悪いパルマがあるらしい。

 

またコンパスも然り。

質のいいコンパスと悪いコンパスがあるらしい。

 

コンパスが凄くても打つパルマでヤル気阻害されるような事もあるらしく、また逆も言えるとの事で、最近それを痛感するようになっている。

 

過去を振り返ると、そー言えばそうだな!と思った事も多く、口々に有識者の『パルマは大切よね』という言葉の意味を痛感しているのであった。

 

 

本日パルマレッスンを習いに行くなーとリマインダ開いて確認してた際に思い出した小話をひとつ。

 

 

〜〜〜

 

最初に一ヶ月くらいヘレスに留学して、何もかも刺激がヤバイ日を過ごしていたある日。

 

午前中でレッスンが終わり暇を持て余したぼくは、風の噂で聞いた近くにあるバルでペーニャが行われてるらしいという情報を元に、ペーニャ見がてらお酒を飲もうと思い、赴く。

 

 

その時はちょうどお昼前。あんま人が居なかった。5人くらいしかいなかったんだけど現地のフラメンコ好きなおじさんたちがいて、机コンコンしながら歌ってた。(おお、なんか、テレビで見た感じで、机叩きながら歌うんだなこいつら…!)と感心しながらお酒を飲んでると、流れで声をかけられギター弾けってなっていき、恐れ多い感じで恐縮しながら渋々目の前でブレリアの伴奏を弾いたときです。

 

 

 

すんごい、ビタッと気持ちいい所にきて、今まで聞いた事ないくらいしっくりくるいいコンパス、尚且つ優しくてつい乗っちゃういい音のパルマを、その地元のおじさんたちがし始めたわけだ。

 

 

なんだこれ

 

 

 

と思ったわけです。

その後、ぼくを含めた6人(後で聞いた話によるとみんな地元の人じゃなくて1人フランス人、1人はマスター、残る3人は近所に住んでるとの話だった記憶)夕方になるまで中庭で椅子で円を作りながら夕暮れ時までずっと『タランタはこうやって弾くんだよ』『ブレリアの音はたくさん聞いて感じるしかねぇな』など、色んなことを教えてくれた。

 

 

何が言いたいかというと、今まで聞いたことも感じたこともない滅茶苦茶ビタッとくるコンパス、パルマの中で弾くと、

 

超気持ちいい。

 

 

ということである。

 

 

そして

 

 

 

すんごいよく弾ける。

 

ということである。

 

 

 

 

 

・いいコンパスとは?

 

 

→どうやら、フラメンコ的にグルーヴを感じるリズムのことらしく、最初にみんな『コンパス感』というものを目の当たりにして、独特なアクセントだったり捉え方に躓いたり苦労したりするはずである。

そしてこのフラメンコのコンパスというのが、どの音楽にも属さない特殊なグルーヴ感を内在するものであり、

メトロノームで練習しても習得することができない厄介なものなのである。【あくまで僕の考えですが、、、】

 

そして人によってアクセントの捉え方が違ったり半分にとってたりと、感じるに当たって色々な『個人差』があったりしてさらに厄介。

 

でも、共通して【気持ちいい】と感じるものは同じなのである。

 

なんとなーく、イメージ的に山を想像…

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この山の頂上に行くためには5つのルートがあって、それぞれA.B.C.D.Eとしよう。

どっから入ってもいいとして、

たどり着く頂上は同じなのである

【偉そうにごめんなさい。ぼくもまだまだ遭難中なんです。が、あくまできもちいと感じる場所の同じ感じを伝えたい】

 

 

 

 

 

 

いいパルマとは

 

 

 

どうやら手を叩けばいいというわけでなく、パリンと響く音であればいいという訳でもなく、とても一言では言えないけれど、『支えたり、押し出したり、包んだり、歩み寄ったり、抜いたり、』他にももっともっと意味を内在させる音をさせなくてはならないらしい。

 

ということに気づかされた。

 

 

たかが手拍子っていっても、これが楽器として武器として成立するには、かなりの年月が掛かるのは予想が容易い。

 

 

がんばってこー。。。

 

 

【最近はお風呂で練習してます。】